
いよいよキャッチコピーを考える。
「キャッチコピーにセンスはいらない」と印刷ファイターは言う。
キャッチコピーには「型」があるので、それを使うことで、速く効果的なキャッチコピーを作ることができる。
キャッチコピーは自分で考えてはいけない。
今日は、キャッチコピーについて教えてもらえるんですね。でも、文章は苦手です。
大丈夫です。キャッチコピーはセンスでなく方法を学ぶことです。言葉には、強い言葉と弱い言葉があります。キャッチコピーは、強い言葉を使うことを心がけましょう。
強い言葉と弱い言葉とは?
解説
強い言葉と弱い言葉を比較してみよう
こうして並べると強い言葉と弱い言葉が一目瞭然にわかるだろう。
キャッチコピーと聞いて、どんなものを思い出しますか?
タワーレコード
「NO MUSIC NO LIFE」
株式会社ロッテ
「お口の恋人」
株式会社ファミリーマート
「あなたと、コンビに、ファミリーマート」
とかでしょうか?
どれも有名なキャッチコピーですね。でも、それは会社をイメージさせる「コーポレートキャッチコピー」です。ここで、考えるのは、文字通り、見込み客をキャッチするコピーです。
違うんですか?
例えば、塾のキャッチコピーを「君の未来のために、いま、全力」とします。
かっこいいキャッチコピーですね。
では、子どもを塾に通わせようとしている保護者に電話をして、「私は塾の講師です。君の未来のために、いま、全力です。」と言ったらどうなりますか?
意味がわからないですよね?「何を言っているんですか?」と言われそうです。
そうですね。具体的なメリットがよくわからない折込チラシは、意味のわからない電話と似ています。ここで考えたいのは、見込み客に電話をして、その言葉を言ったら、「詳しく話を聞かせてください。」と言ってもらえるコピーです。
キャッチコピーでも目的が違うんですね。
そうです。これから、考えるキャッチコピーは、見込み客の問題を解決するコピーです。説明するので、よく聞いておいてくださいね。
見込み客が抱えている問題は?
解説
キャッチコピーを考える時に、頭に入れておきたいのは、見込み客がどんな問題を抱えているかということだ。
問題がなければ商品やサービスを成立させるのはとても困難だ。
塾を例にすると、
学校の勉強だけで十分に志望校に合格できると思っている人ばかりだと塾というサービスは存在しない。
「学校の勉強だけでは不十分」
「うちの子どもは勉強しない」
「勉強しないから成績が上がらない」
という問題を想定する。
この問題をどう解決するのか、それをどんなキャッチコピーで伝えるのかがポイントとなる。
問題に対して、人がどのような行動パターンを取るのかも知っておくといいでしょう。
人が行動をする2つの理由
解説
人が行動をする理由は、大きく分けて2つある。
1:いい思いができる(メリットがある)
2:悪いことを回避することができる(デメリットが減る)
この2点は、人生のあらゆる行動に当てはまる。
買い物をするのは、
・いいものを買っていい思いをしたい
ということか、
・モノを買うことで、恥ずかしい思いをしないか、生活に困らないため
ということだ。
快楽を得ることも苦痛を避けることもないキャッチコピーには人は反応しない。このことは頭に入れておきたい。
「学校の勉強だけでは不十分」
「うちの子どもは勉強しない」
「勉強しないから成績が上がらない」
として、
USPを
「君が苦手教科に絶対の自信を持てる授業」
とした場合、
メリットのキャッチコピーは、
苦手教科が好きになって、志望校合格に近づく授業
デメリットが減るキャッチコピーは
苦手教科をそのままにしておくと、
得意教科を伸ばしても合格への点数が足りないかもしれません。
となります。
そのまま使えそうですね。
このキャッチコピーが見込み客に届くのかは、見込み客の意識レベルと疑いのレベルによって違ってきます。
見込み客の意識レベルはどのレベルでしょうか?
・重要な問題であり、
・どうすれば解決できるのかはわかるが、
・どの商品やサービスがいいのかを迷っている。
塾で言えば、
・志望校への合格には塾選びが重要で、
どんな塾に行けばいいのかを迷っている。
です。
塾に行くことは決定している。
集団か個別かもわかる。
だから、あなたにはこの塾が合いますよという
メッセージを届ければいいことになります。
疑う→圧倒的な証拠が必要
です。
参考記事塾チラシの作り方8:折込チラシの作成に欠かせない見込み客の意識レベル
ということは、キャッチコピーの意味はわかるけど、疑っているレベルですね。その人には、もっと強い言葉で語りかけて、証拠を提示する方法を考えます。
キャッチコピーを考える4つの組合せ
解説
キャッチコピーを作る時は、4通りの組合せが考えられる。
まず、
1:メリットがある
2:デメリットが減る
次に、見込み客の意識レベルによって、
3:商品よりのキャッチコピー
4:見込み客よりのキャッチコピー
がある。
問題意識の高い人ほど、購入を決定しており、商品やサービスへの知識があり、比較検討しているので、商品よりのキャッチコピーが有効になる。
問題意識が低い人ほど、知識がないので、問題に気づかせる必要がある。だから、商品よりも見込み客の気持ちに沿ったキャッチコピーが有効になる。
商品よりのキャッチコピー
「講師は全員が六大学以上の学歴」
見込み客よりのキャッチコピー
「将来、安定した仕事につくために必要な教育は?」
となる。
この4つを組み合わせて、キャッチコピーを考えます。
学習塾のキャッチコピーを考えてみる
解説
キャッチコピーの組合せについて考えてみる。
希望は
第一志望に合格したい
問題は
子どもが勉強しない
1:メリットのキャッチコピーは、
「苦手教科が好きになる」
2:デメリットが減るキャッチコピーは
「苦手教科をそのままにしておくと、合格できない」
3:商品よりのキャッチコピー
「講師全員が六大学以上の学歴」
4:見込み客よりのキャッチコピー
「将来、安定した仕事につくために必要な教育は?」
1+3(ポジティブ+商品)
講師が全員六大学以上に合格したのは、苦手教科を好きになる方法を知っていたからです。
1+4(ポジティブ+見込み客)
中学時代に苦手科目を克服すると、お子さんの将来の収入がアップします。
2+3(ネガティブ+商品)
苦手教科のために不合格にならないように、六大学以上の学歴の講師を揃えました。
2+4(ネガティブ+見込み客)
苦手教科のために不合格になると、将来、いい仕事につけません。
問題が顕在化していて、意識レベルが高い見込み客の場合は、商品のUSPを使えることが効果的になる。
塾の場合、脅し的な広告よりも、いいイメージを持たせたいので、ポジティブ+商品の組み合わせで考えてみる方がいい。
キャッチコピーは、具体的イメージできるかがポイントになります。もう一度、生徒と保護者の頭の中を考えてみましょう。
確実に合格したい
自分は根気がない
勉強は少し苦手
勉強をしたくなる授業がいい
わかりやすく教えてくれる先生がいい
何よりも確実に成績が上がる塾がいい
と考えていますね。
キャッチコピーは、「確実に成績が上がり、志望校に合格できる」ということを伝えます。
そのままでも良さそうですね。。。
そんな風に話して、見込み客が信じれくれたら、苦労しませんよ。
その通りですね。
新情報
得になる
不安を払しょくできる
好奇心を刺激される
手っ取り早くできる方法
ということです。こうした情報を出すと、人は興味を持ちます。
そして、キャッチコピーにも型があります。これは今まで優秀なコピーライターが効果を実証して来たものなので、ありがたく使わせてもらいましょう。
キャッチコピーの型
1:問いかけ・質問
2:断言
3:お願い
4:証言
5:ニュース
6:オファー
です。
強烈なキャッチコピーを作る6つの型
解説
キャッチコピーの型に合わせて、文章例を紹介する
1:問いかけ・質問
「〜しませんか?」
「〜ではないですか?」
苦手科目に不安を残したまま受験勉強をしていませんか?
2:断言
「・・・・の理由は・・・・です。」
得意科目の点数を上げても、偏差値が上がらない理由は苦手科目にあります
3:お願い
「お願いです。私に・・・・をさせてください」
私たちに5週間ください、お子さんの苦手科目を得意科目にします。」
4:証言
お客様の感想を使う
本当に、数学の偏差値が45から60になりました!
5:ニュース
「ついに・・・・・がわかりました」
ついに、5週間で苦手科目を克服する方法を発見しました
6:オファー
「本日限り、・・・・が50%オフ」
限定5名、苦手科目を克服する勉強法を無料で公開
では、具体的にキャッチコピーを考えてみよう。
USPは
苦手科目が得意科目になる
新情報
「発見!5週間で苦手科目を得意科目に変えてしまう学習法」
得になる
「勉強時間を増やさずに、苦手科目の点数が10点上がります。」
不安を払しょくできる
「数学な苦手な生徒さんを5週間で数学を得意にします。」
好奇心を刺激される
「数学偏差値40代のA君が、2ヶ月で偏差値60を突破したわけ」
手っ取り早くできる方法
「屁理屈なし、苦手科目の特訓で、偏差値を10アップする方法」
このように、複数のパターンを考えて、最も見込み客に響きそうなキャッチコピーを採用する。
最後にキャッチコピーの役割をお教えしますね。
役割?
キャッチコピーは最初に目に止まる言葉です。だから、見込み客の目に止まることが大切です。チラシでは、ヘッドラインをキャッチコピーと呼びます。キャッチできない言葉はヘッドラインでもキャッチコピーではありません。
それはそうですよね。
もう1点の役割は、キャッチコピーは本文を読ませる役割があるということです。だから、キャッチコピーで全てを理解させる必要はありません。ほとんどの人は、理解させようとして話すぎます。結果、言葉が長くなって、読まれなくなってしまいます。
そうですね。肝に命じます。
キャッチコピーを考えたら、次はオファーを考えます。
次回は
塾チラシの作り方10:ある意味、オファーはキャッチコピーよりも重要
塾チラシの作り方1:新聞の発行部数減!世帯数と折込チラシの関係
塾チラシの作り方2:チラシの反応率とフロントエンド、バックエンド設計
塾チラシの作り方3:レスポンスが悪いチラシ改善する5つの方法
塾チラシの作り方4:レスポンスの高い折込チラシの5つのポイント
塾チラシの作り方7:折込チラシの効果を爆発させるリサーチ方法
塾チラシの作り方8:折込チラシの作成に欠かせない見込み客の意識レベル
塾チラシの作り方10:ある意味、オファーはキャッチコピーよりも重要
塾チラシの作り方11:折込チラシのレイアウトは4つのパターンで論理的に考えよう
塾チラシの作り方13:反応率を2倍にする次世代の折込チラシとは?